【新刊『大久保長安 家康を創った男!』】

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【新刊『大久保長安 家康を創った男!』】
大久保長安の名は、八王子ではあまり知られていない。今に至る八王子の町作りに大変に貢献した人物なのに……。
たとえば浅川の改修工事。八王子城落城後、長安が八王子の町を新たに作る際、暴れ川で氾濫ばかりしていた浅川の流れを変えて、両岸に堤(石見土手)や水が溢れた際の逃げ道(遊水池)を設けた。これにより人々は安心して暮らせるようになり、町も安定的に発展できたといわれる。
昨年の台風19号の折、八王子市内を流れる浅川は氾濫しかけたが、溢れる寸前で持ちこたえている。これは、400年前の大久保長安による治水工事が活きた事例といえよう。
他にも、商業都市としての空間的配慮、甲州街道や一里塚の整備、高尾山の竹木伐採禁止のお触れ、千人同心の組織化、信松尼(松姫)の庇護など、八王子に於ける事蹟は枚挙にいとまがない。
その活躍を全国に広げれば、金山銀山の開発、岐阜の鵜飼や伊豆の三番叟といった文化面の保護などの、財政や民政での辣腕ぶりは舌を巻くほどだ。
死後、徳川家の政争に巻き込まれてお家断絶になってしまい、確たる史料も乏しいゆえに禁忌の対象とさえなっていたために、八王子では評価がパッとしないのであろう。
とはいえ、その業績はいつまでも覆い隠せるものではない。
このたび、山岩淳さんの八王子の歴史入門シリーズ第二弾『大久保長安 家康を創った男!』が完成した。
本書には、大久保長安の八王子のおける数々の業績がコンパクトにまとめられている。巻末の私見解説も嬉しい。ぜひ本書をご一読いただき、大久保長安を再評価する手立てとしてほしい。
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